令和6年度春に発足した札幌登山道整備連絡協議会の一員として、6月24日-26日および9月17日-19日の計6日間、合計24名が作業にあたり、北海道山岳ガイド協会では空沼岳~札幌岳間の縦走路の作業全長約6.5㎞のうち、3.3Kmの登山道整備(笹刈り・笹除け作業)を行った。
記録によると同縦走路で整備が行われたのは、約17-18年前。大半の場所は極太のチシマザサがジャングルの様に生い茂り、道はほぼ消失。作業中ルートファインディングが最大の難関であった。最前線では道なき道を探し出し、ピンクテープを付け、刈払機を持って突っ込み、開削に当たった。
作業進捗を数字にすると、時速150m程。想像もつかない世界かもしれまないが、やった側からするとかなりの高効率であったと自負したい。また9月18日においては、各団体が作業を進めてきた中、最奥の作業地にて縦走路の貫通を当会が担うことができたことを嬉しく思う。
9月の最終週末、この縦走路は一般開放となり、既に多くの登山者に歩かれ始めている。出来るだけ足元まで短く刈ってはいるが、根元が凸凹と残っているのは事実である。過酷さを極めた作業だけにご容赦いただきたいと共に、沢山の登山者に歩かれることによって道は良くなるので、多くの方に楽しまれることを願いたい。
最後に、ガイド目線からの注意喚起。
再開削と同時に、鹿や熊も歩き易くなったことを喜んでいる事が手に取る様に分かった。縦走路ではヒグマの痕跡も多数見つかっている。まさに今、ピークを迎えようとしている当該地だが、熊鈴・ホイッスル・歩き方の注意・熊スプレーの携行など、対策を十分にとってお楽しみいただきたい。
北海道新聞(道新)発行の「さっぽろ10区(さっぽろトーク)」で「夏山シーズン到来 山歩きに出かけよう」をタイトルに当会会員3名がいっぺんに紹介された。白石真介ガイド(りんゆう観光)、菊池泰子ガイド(ガイドオフィス「タクト」)、藤野裕喜ガイド(石井スポーツ札幌)だ。
紙面一面トップにでかでかと写真入りだ。
白石ガイドは山の旅行商品で、菊池ガイドはガイド登山で、藤野ガイドは山用品のおすすめアイテム紹介での登場だ。
3人まとめての露出はなかなかに壮観でなんか心強い。
北海道山岳ガイド協会の会員みんな頑張っている。
これからもご注目いただき、ご支援、ご愛顧の程をお願いしたい!
知床アルパの代表笠井文考(カサイフミタカ)が山ではなく海で活躍していた。
流氷ウォーク、そして流氷開氷面でのSUPだ。
北海道のアウトドアスポーツは山だけではなく多くのフィールドとアクティビティに恵まれている。会員も山に海にと活躍中だ。
笠井ガイドはアカディズムの世界でも活躍している。
アウトドアでの実践と考察は登山ガイド有資格と合わせて注目されている。(当会この分野の人材を多く迎える時代となった。)
北海道山岳ガイド協会。近い将来、山・海・空でシンクタンクか~!?
株式会社ドーコンである。北海道を代表するゼネラル コントラクターである。
「北海道の未来を、どう歩むのか。」で人と地域に着目し出版を開始した。
第一号の発刊ではそのテーマに北海道の観光に注目しアドベンチャートラベルを分野別に紹介している。
今回当会に取材申し込みがあった。光栄なことである。
佐藤事務局次長が対応し「職業、山岳ガイド。ダイナミックな北海道の山の魅力を分かち合いたい。」で写真入り特集記事となっている。
Webでも閲覧可能だ。
https://www.docon.jp/wphec1/wp-content/themes/docon2/img/drr/ad.pdf
同誌は一民間企業による発行だが、宣伝やプロモーションの類は自社を含めて一切ない!内容は徹頭徹尾、「公益に資する。」を感じさせる作り込みになっている。ビックリだ。
そんな硬派な紙面づくりにお声がけをいただいたことに感謝。
あってはならないが、万が一の有事に備え救命率向上を目的に「レスキュースケッド」を新たに複数導入し、その展開と現場における使用法について検討を開始した。
先に開催された通常総会において多くの時間を割き、装備の全容と使用法について今井副理事長を中心とした有志講師団により講習会が行われた。
これまでは後送に際しシート搬送、簡易担架、担ぎ下ろしなどを技術検討会などにおいて習熟度を上げてきたが、より効果が期待出来、更なる選択肢の拡充策の一つとしてのレスキュースケッド導入だ。
出番のないことを祈るばかりだが、会の共同装備として「備える。」を目的に今後も導入数を増やしていきたい。
先月、当会恒例の「総会」が開催された。全道各地から会員総数の8割にあたる参加者が夕張に集った。委任状は100%。これはなかなかにスゴイ会と言わざるを得ない!
欠席者からは酒が届いた。これは事務局内規において「出席!」である。委任状より強力な意思表示と受け止めている。
今年度は、
「総会の開催」というよりも勉強会の色合いが強かった。
・山岳事故対策の客観的検討。そしてその後。
・熊害(ユウガイ)対策の具体的検討。
・有事救命率向上のための新たな装備の導入と展開法の周知。
そんなことで1泊2日の多くの時間がその分野に費やされた。これまでになかったカリキュラム、プログラムであった。
情報の共有。新たな知見の獲得。実例から学ぶ識見の拡充。
課題ばかりだが有資格プロガイド110名のスケールメリットで今後もこの種勉強会を益々増やしていきたい。
FAの更新研修だった。
現役ドクターお三方に救急救命士お一方の専門家4講師によるFAであり濃密且つとても合理的で具体的なカリキュラムであった。1日9時間の2日間で18時間だ。
Drお三方については救急救命、整形(外科)の分野にてご活躍の現役医師であることから実戦経験に基づいたご経験からのリアルな講義が印象的だった。
また全体のカリキュラムも洗練されていた。「動機付け。机上+実践趣味レーション。振り返り。質疑応答」が都度繰り返され課題、問題点の理解から評価・決定にいたる流れが反復の中で習得できるように腐心いただいた内容であった。
救急救命士の講師も現役であり、ガイドにとっては要救の申し送りの連携ファーストステップでもある救命士の方の講義はより身近で有意義であった。
救命講習は巷消防やMFA他多くの講義・講習があるが個人の経験から見ても今回のFAは受講生27名に対し現役の救命医お三方、救命士お一方の4名体制の布陣。そしていずれの方も「教示・教導」の世界でもその技術が秀逸で受講者にとっては理解を深めるうえで実に贅沢な二日間であったと思う。素晴らしい指導者陣を構成し派遣いただけたことは誠にありがたいことと心から感謝申し上げたい。
伊藤Dr ,柴田Dr、高山Pm、そして浅井Drに改めまして感謝申し上げます。有難うございました!
9月12日~13日で増毛山道の保全(笹狩り)事業があった。
保全というよりは完全に新規開削の趣だ。以下報告は佐藤事務局次長だ。
「12日13日の二日間で、11名(当会会員10名、ボランティア1名)の会員の参画を得まして増毛山道整備事業が無事に終了しました。ご報告させていただきます。」
増毛山道の会から依頼を受けておりました箇所(雄冬山頂上分岐~雄冬山方面約500m、分岐~浜益御殿側2㎞)を、11名(草刈り機7台体制)で笹刈り及び刈り取った笹などの除去作業を約3時間で終わらせることが出来ました。増毛山道の会からは2日は掛かるのではと思われていたところを約3時間で終わらせる結果となり、大きな成果を残しました。
参画いただきました会員の皆さま、大変お疲れ様でした。
以上簡単ではありますが、ご報告まで。
今後も色々な事業がよていされておりますので、ご都合のつく会員は是非ご協力をお願いします。事務局次長佐藤。
≪special thanks≫
今回、事業に際し「㈱秀岳荘」様から過分なるご支援をいただきました。おかげさまで動力機械の備品購入や消耗品購入など十分なる体制を組むことができ、来年以降や他事業でも活用させていただけるようになりました。小野社長。この度もありがとうございました.この場を借りて会員一同を代表し心から感謝申し上げます。
以上
当会入会にあたっては理事会審査がある。今回は承認が早かった。ほとんどの理事が申請人の下村雄太ガイドを見知っていた。
推薦人はニセコの高田ガイド、同じく古市理事であることも早期承認の決め手であっただろう。(素晴らしい推薦状だった。)
期待の若手である。
8年間長野で修業し、一昨年に出身地喜茂別に戻った。NZ、アラスカ、ノルウェーでのスキートリップの経験もあり、滑り系ガイドとしても注目である。
プロフィール詳細は既に「所属ガイド一覧」にUP済みなのでアクセスいただければ幸いである。